★苗場山(なえばさん)
基本データ:苗場山(標高)2145.2m(場所)下水内郡栄村・新潟県境(コース)三合目から往復(標高差)約840m(総距離/時間)約9.3q/6.5h(備考)日本百名山・信州百名山、'20.08.11
夏山シーズン、山に憧れ山の空気が吸いたくて、苗場山に登ってきました。山頂に広がる高層湿原に、白い綿毛をつけたワタスゲが風に揺れていました。
夏空を映した池塘の美しさは、まさに「天空の楽園」、木道のベンチに腰をおろして、さわやかな涼風に吹かれていると、登ってきた疲れがいっぺんに消えてしまいました。
苗場山の山頂は緩やかな起伏があるものの、全体としては平坦な広い溶岩台地です。そこには、無数の池塘があり、多くの高山植物が自生しています。
「苗場山」という山の名は、池塘(ちとう)に生えるスゲやカヤが伸びると、苗代のように見えることから、つけられたと言われています。山頂にある苗場山神社(石の祠)や伊米神社は農業(稲作)の守り神として信仰を集めているそうです。
山頂近くの解説板には「苗場山の高層湿原は、スゲやカヤなどの水生植物が生育と枯れ死を繰り返し、1年に0.1oずつ有機物を堆積し、およそ7000年かけてできたもの」と記されていました。
「日本百名山」を著した深田久弥は、苗場山を「一ぺんその山を見たら、その名を問わずにはおられない特徴を持っている。…それはゆるく傾いた長い稜線を持った山である。…山の名は頂上の広い沮洳(そじょ=湿気の多い土地)が田形をして苗の如きものが生じているから」であると記しています。
「夏空を映す高層湿原(池塘)」(苗場山の坪場)



「苗場山」360度の展望(北から時計回り)







登山道/坪場登り口

坪場から山頂へ/「苗場山」山頂

大瀬の滝/「苗場山」の山容