★京ケ倉・大城(きょうがくら・おおじょう)
基本データ:京ケ倉・大城(標高)990m(場所)東筑摩郡生坂村(コース)万平登山口から往復(標高差)約370m(総距離/時間)約約5q/5h(備考)'24.5.10
京ケ倉・大城は、生坂村誌によると「刃こぼれした巨大なノコギリの様な奇妙な山容」と紹介されています。標高は千メートルにわずか及ばない低山ですが、急峻な登り、梯子やロープ、険しい岩山の稜線歩きと、登りがいのある魅力的な山でした。
山頂からの眺めは素晴らしく、遠くに雪の北アルプスがそびえ立ち、眼下には犀川が大きく蛇行しています。川辺には集落が点在していて、山深くにも人々の生活が溶け込んでいる風景に、山国信州の郷愁を感じました。遥かなる山なみと蛇行して流れる「悠久なる山河」に魅了されました。
大城の名から歴史をさかのぼると、戦国時代の末期に生坂谷の一帯を支配していたのは、仁科氏の一族丸山氏でした。登山口の万平には丸山氏の居館や馬場があって、大城は要害の地にある本城でした。京ケ倉は物見台で、番兵の見張り所やのろし台の役割を果たしていたそうです。今はすべて夢の跡です。