★霧ヶ峰(きりがみね)
物見岩経由
基本データ:霧ヶ峰(標高)1924.7m(場所)諏訪市・下諏訪町・茅野市(コース)霧ヶ峰周回コース(標高差)約290m(総距離/時間)約11q/5h(備考)日本百名山・信州百名山'21.6.18
霧ヶ峰は、車山(1924.7m)から鷲ヶ峰にかけてのゆるやかな起伏が続く高原です。
八島ヶ原湿原や車山湿原など霧ヶ峰湿原植物群落は、天然記念物になっています。
今回のトレッキングは、八島ヶ原湿原を出発し、鎌ヶ池・物見岩・蝶々深山(1836m)から車山へ、山頂を下り車山肩・沢渡・御射山遺跡を通る霧ヶ峰周回コースです。
八島ヶ原湿原には、戦後、NHKのラジオ歌謡として親しまれた歌碑が二つ建っています。
一つは、八島ヶ原湿原入口の「あざみの歌」。作詞の横山弘が下諏訪に疎開した時に、霧ヶ峰八島高原で作詞されたとのことです。
山には山の 愁いあり 海には海の 悲しみや
ましてこころの 花園に 咲きしあざみの花ならば
もう一つは、鎌ケ池にある「山小舎の灯」。作詞・作曲の米山正夫が、昔の「奥霧の小屋」に滞在したことから作詞されたとのことです。
たそがれの灯は ほのかに点りて 懐かしき山小舎は 麓の小路よ
想い出の窓により 君を偲べば 風は過ぎし日の 唄をばささやくよ
車山には、車山神社があり、「天空の御柱」が建っています。また、車山気象レーダー観測所が設置されています。
山頂からは、雲がかかっていましたが、遠くかすかに富士山を眺めることが出来ました。
ゼブラ山経由(外周)
基本データ:霧ヶ峰(標高)2009m(場所)諏訪市・下諏訪町・茅野市(コース)霧ヶ峰周回(標高差)約290m(総距離/時間)約13q/5.5h(備考)日本百名山・信州百名山'21.07.23
日本百名山を著した深田久弥は、登る山と遊ぶ山を比べて、「歌でもうたいながら気ままに歩く」代表的な山が霧ヶ峰であると評しています。
今回は、八島ヶ原湿原からゼブラ山(1776m)・山彦谷北の耳(1829m)・南の耳(1838m)・樺の丘(1832m)そして車山(1924.7m)へと、どこまでも続くなだらかな草原を歩きました。
霧ヶ峰高原の夏と言えば、ニッコウキスゲとさわやかな風。車山肩近くのお花畑では、ちょうどニッコウキスゲが満開でした。「日光黄萓」の花言葉は、朝に開花し夕方にはしぼむことから「日々あらたに」です。また「心安らぐ人」ともなっています。
諏訪大社の「本御射山神社」では、平安時代から祭事が行われ、諸国から人々が集まり、穂屋(宿泊参籠用の仮小屋)が作られ、里のように賑わったとのことです。(旧御射山(みさやま)史跡)
「尾花ふく穂屋のめぐりのひとむらに しばし里あり秋の御射山」 下社大祝、金刺盛久の歌『玉葉和歌集』
また、松尾芭蕉は、「雪散るや穂屋のススキの刈り残し」と詠んでいます。
青い空に白い雲、緑の草原にニッコウキスゲのオレンジ色、清々しいトレッキングでした。