★戸谷峰(とやみね)
基本データ:戸谷峰(標高)1629.31m(場所)松本市(コース)三才山一ノ瀬コース(標高差)約690m(総距離/時間)約5.9q/4h(備考)'23.04.20
長野県の中央部に位置する筑摩山地は、松本盆地と上田盆地を隔ています。筑摩山地を越えて関東と往来するには、保福寺(ほうふくじ)峠か三才山峠を越えなければなりません。
この二つのルートの間にあるのが、三才山の峰続きにある戸谷峰です。
万葉集に「信濃路は今の墾道(はりみち)刈株(かりばね)に足踏ましむな沓はけわが背」と詠まれている古代の東山道は、木曽路ではなく保福寺道との説もあります。
江戸時代に松本藩主の参勤交代にも使われた保福寺峠越えは、上田で北国街道に合流し、中山道を通って江戸へと至る主要な街道でした。したがって三才山峠越えは、江戸への最短距離でしたが、東山道の脇道でした。
そんな状況が、昭和51年(1976)に三才山トンネルの開通によって一変しました。三才山峠越えは保福寺峠越えに代わって、物資輸送の主要な道路になったのです。街道の変遷を知るのもトレッキングの楽しみの一つです。
戸谷峰は「槍・穂高連峰」を眼前に、北アルプスを一望でき、素晴らしい景色を眺めることのできる山です。
(参考)筑摩山地の主な山は、聖山、冠着山、三才山、美ヶ原、鉢伏山、霧ヶ峰などです。